昆虫亀

森功次(もりのりひで)の日記&業務報告です。

分析美学の勉強会でMacFarlaneを読んでます。

告知が遅れましたが、勉強会でJohn MacFarlaneのRelarivism and Disagreementを読んでます。 Philosophical Studies 132 (1):17-31 (2007) http://philpapers.org/rec/MACRAD流行りの相対主義についての論文です。次回は27日の月曜日、東大本郷美学芸術学研…

輪島裕介『踊る昭和歌謡――リズムからみる大衆音楽』の音楽再生リスト

つくりました。https://www.youtube.com/playlist?list=PLpw6x7WDmS63wHHKvN1EUb4ycR5QG8glD

7/18土は『サルトル読本』出版記念シンポジウムです

告知です。『サルトル読本』出版記念シンポジウムが開かれます。 7/18@立教大学です。 わたしは執筆者の一人として第2部に登壇するほか、第1部では司会をつとめます。 詳しくはサルトル学会ブログを御覧ください。 http://ajes.blog.so-net.ne.jp/ 『サルト…

ウォルトンのCategories of Artを全訳しました。補足と解説。

ケンダル・ウォルトンの「芸術のカテゴリー(Categories of Art)」の全訳をnoteで発売しました。pdfで390円です*1。K. Walton「芸術のカテゴリー」|morinorihide|note 論文の議論のおおまかな内容は上記の販売ページでも紹介したので、こちらではもう少し…

分析美学の勉強会(6/19)、Matthew Kieran "For the Love of Art: Artistic Values and Appreciative Virtue"

すこし間が開きましたが、分析美学の勉強会を再開します。 まぁ論文読まないけど人の発表原稿の検討会やるみたいなのはちょこちょこやってたのですが、論文読書会的なのは久々ですね。次回はMatthew Kieran "For the Love of Art: Artistic Values and Appre…

分析美学にはどのようなトピックがあるのか

先日、とある学部生が分析美学は面白いよ、というブログ記事を書いてて、http://ertb.hateblo.jp/entry/2015/05/30/223856それを受けてtwitterで松永くんがちょっといいこと言ってました。分析美学にかぎったことではないけど、美学者はもうちょっと「美学の…

『ユリイカ』6月号に「ひらくマンガ、めくるマンガ」という小文を寄せました。

『ユリイカ』の巻末のコーナー「われ発見せり」に「ひらくマンガ、めくるマンガ」という文章を寄せました。 6月号の特集は「桂米朝」でして、わたしが書いた文章はそれとはまったく関係ないんですけど、まあエッセイコーナーの文章なんてそんなものでしょ。 …

『サルトル読本』が出版されました

ついに満を持して『サルトル読本』が出版されました! 日本のサルトル研究者が大集合という感じの本です。 詳しい目次はこちらで見ることができます。 http://www.h-up.com/books/isbn978-4-588-15069-2.html 僕は「芸術は道徳に寄与するのか──中期サルトル…

第11回KoSAC「卒論修論フォーラム Vol.2」の資料公開

KoSACで合評会の評者を務めてきました。 第11回KoSAC「卒論修論フォーラム Vol.2」 2015年3月21日(土・祝)14:00〜18:00 東京経済大学国分寺キャンパス 第四研究センター4階4422研究集会室 14:00 はじめに:加島卓(武蔵野美術大学ほか) 14:10-15:50 「ヴ…

『分析美学入門』紹介サイトを少しだけ更新しました。

前々から作ってたんですが、すこし内容を充実させました。「書評」などの項目を充実させ、事項索引・人名索引のページをつくりました。 この書評読むと、迷ってた人も買ってくれるかなー。https://sites.google.com/site/bunsekibigakunyumon/home あと「ち…

博士論文を提出しました。

昨日、博士論文を提出いたしました。 題目は 「前期サルトルの芸術哲学ーー想像力・独自性・道徳」 です。 お世話になった皆様、精神的に支えてくださった友人の方々には、今後個別にお礼を申し上げていくつもりですが、とりあえずこちらでもご報告しておき…

第11回KoSAC「卒論修論フォーラム Vol.2」で合評会の評者を務めます

つい三ヶ月前にKoSAC出たのですが、また出ます。 今度は松永くんと一緒に、岡沢亮さんの修士論文「人々の実践としての芸術/非芸術の区別:法・倫理・批評領域に焦点を当てて」の評者を務めます。 岡沢さんの論文については、詳しくはこちらをどうぞ。 ・岡…

『分析美学基本論文集(仮)』目次

現在、分析美学の基礎論文集の翻訳が作業中なのですが、どんな論文が入るのか知りたいという要望がありましたので、目次を公開しておきます。 「アート」の定義 Danto, Arthur. "The artworld." The journal of philosophy (1964): 571-584. Dickie, George.…

科研研究会「表象媒体の哲学的研究」プログラム

科研研究会「表象媒体の哲学的研究」のプログラムが出たので、宣伝しておきます。 https://researchmap.jp/muuplbwvi-1833297/#_1833297 今週末の土日、2015年1月10-11日です。 場所は、田町のキャンパス・イノベーションセンター508号室。会の趣旨としては…

第9回KoSAC、gnck「画像の問題系 演算性の美学」合評会で評者を務めてきました。

表題のとおりです。『美術手帖』の第15回芸術評論で第1席を受賞したgnckさんの評論文「画像の問題系 演算性の美学」の合評会で評者を務めてきました。 第9回KoSAC「gnck「画像の問題系 演算性の美学」合評会」 http://d.hatena.ne.jp/oxyfunk/20141220 奇…

KoSAC「画像の問題系 演算性の美学」合評会で評者を務めます

以下のイベントに出ます。 第9回KoSAC「gnck「画像の問題系 演算性の美学」合評会」■日時:2014年12月20日(土)16:00〜18:00■場所:東京経済大学 第四研究センター4階4422研究集会室 国分寺キャンパス正門を入って直進。突き当たり右側にある図書館の4階…

分析美学研究会、次回は12/5。Stacie Friend "The great beetle debate: a study in imagining with names"

お休みしていた研究会を再開します。 次回は次回は12月5日(金)。 次回はStacie Friend (2011)"The great beetle debate: a study in imagining with names" Philosophical Studies, 153 (2), pp. 183-211.を読みます。 論文はaccepted versionのpdfがこち…

「分析美学は薄っぺらい」という意見について思ったいくつかのこと

先週末に美学会(九州大学)に参加してきたんだが、そこで(相変わらず)何人かの方から「分析美学ってなんか薄っぺらいよね」的なコメントを聞いたので、akadaさんのこの記事を読み返していた。哲学の初学者にありがちな間違い - うつし世はゆめ / 夜のゆめ…

2014年夏学期レポート課題「美学I」「美学III」

非常勤先(文星芸術大学)での夏学期の授業が終了しました。 今期は休講ゼロ。がんばった。 今日は、美学Iのほうのレポート課題を紹介しておきます。 出した課題はこんな感じ。 美学I 授業中に説明した議論をひとつとりあげ、 そこでなされている主張の内容…

ご恵投頂きました。澤田直編『移動者の眼が露出させる光景――越境文学論』弘学社、2014年、3月。

澤田直先生から頂きました。 立教大学文学部人文センターで行われた共同研究プロジェクト「移動者の眼が露出させる都市の相貌」の成果報告の論文集だそうです。折角頂いたので宣伝しようかと思ったんですけど、Amazonにも出てないし、弘学社のホームページに…

次回の分析美学勉強会は7/1(火)。Kulvicki (2010) "Pictorial Diversity"

しばらく間が空きましたが、分析美学の勉強会を再開します。 読むのはJohn Kulvickiの "Pictorial Diversity"です。 Catharine Abell Katerina Bantinaki (ed.), Philosophical Perspectives on Depiction. 2010. に収録されています。 この論文についてはat…

英語論文が出ました

美学会が出しているweb版の国際学会誌に投稿していた論文が出ました。 MORI Norihide (2014) "On Sartre’s ‘Proper Usage’ of Immoral Works in Saint Genet" Aesthetics, No.18. http://www.bigakukai.jp/aesthetics_online/index_en/index_en.html 内容と…

美学文芸誌『エステティーク』に寄稿しました

告知です このたび創刊された美学文芸誌『エステティーク(ESTHÉTIQUE)』に「失礼な観賞」という文章を寄せました。 芸術観賞をめぐるところではいろいろな「失礼」があるよね、というちょっとした小話をしております。短いです。 この文章書いたのは半年前…

『分析美学入門』紹介ページつくりました

Dropboxの仕様が変わってリンクが上手く貼れなくなってたので、『分析美学入門』紹介ページつくりました。 https://sites.google.com/site/bunsekibigakunyumon/home かなりやっつけ感はんぱないですが。 基本的に、このブログで書いてきたことをまとめただ…

2014年応用哲学会:分析美学系の発表資料まとめ

先の5月10-11日、関西大学にて応用哲学会が開催されました。 分析美学関連の発表が多く、わたし個人的にはとても楽しめました。多くの人が発表資料を公開してくれていますので、こちらでも紹介しておきます。 個人発表 高田敦史 「図像的フィクショナルキャ…

『分析美学入門』解説エントリ6、理想的観賞者について考える意義

前回のエントリのあと、また次のようなメールを頂きました。 東北大学で美学の勉強会をやっております、●●*1です。 先日は理想的鑑賞者について素晴らしいお返事をいただき、まことにありがとうございました。勉強会一同に代わり、あらためてお礼申し上げま…

『分析美学入門』解説エントリ5、理想的観賞者について

ご無沙汰しております。『分析美学入門』解説エントリの続きです。 東北大の美学研究会の方から、『分析美学入門』第四章の理想的観賞者についてメールで質問を受けました。 理想的観賞者をめぐる議論のところはたしかにちょっとややこしくて、以前にもtwitt…

鈴木生郎・秋葉剛史・谷川卓・倉田剛『ワードマップ 現代形而上学』が出ましたので、美学的見地からの宣伝

表題のとおりです。 哲学界では「ついに出たか!」という感じで、あちこちで話題になってます。 詳しい目次はat_akadaさんのブログで見れます。 http://d.hatena.ne.jp/at_akada/20140303/1393852281 リンク先で本書の長所の簡単な紹介もされてますし、いま…

大阪大学文学研究科共同研究「芸術における「参加」の問題――美学理論と演劇研究からのアプローチ」第二回研究会

ようやく告知が出ました。 遅くなりましたがこちらにも公開しておきます。 僕は二日目の午前中に発表です。 文学研究科共同研究「芸術における「参加」の問題――美学理論と演劇研究からのアプローチ」第2回研究会日時:(1日目)2014年2月22日(土)14:00から…

【告知】「神経美学の集い」12月24日16:00-@東大本郷美学芸術学研究室。

理化学研究所の佐藤多加之さんの呼びかけにより、以下の様なイベントを開催することになりました。 UCLのセミール・ゼキのところで神経美学を研究されている石津智大さんが現在帰国されているので、ちょっと神経美学者にいろいろ聞いてみよう、というゆるー…