ながらくおまたせしておりました翻訳がようやく出ました。
ロバート・ステッカー『分析美学入門』森功次訳、勁草書房、2013年です。
長かったですね。約3年かかりました。はじめ勁草に話持ちこんだ時には「半年で仕上げます!」とか大口叩いちゃったんですけどね。翻訳なめてましたね。嘘八百もいいところですわ。
でも時間かけたぶん、すこしは良い訳文をお届けできたのではないかと思います。
「訳者あとがき」でも書いておりますように、本翻訳作業においてはほんとうに多数の人にお世話になりました。翻訳を見ていただいた方々、訳文や注にアドバイスくれた方々、ほんとうにありがとうございます。
またスペースの関係で名前は挙げられなかったけど、他にも、出版に際していろいろと相談に乗っていただいた方、この本を訳す意義を汲み取っていろいろと励ましてくれた方々、分析美学の勉強会のメンバー、その他精神的に研究生活を支えてくれた友人たちなどなど、お礼を言わねばならない人がたくさんいます。あと、日本学術振興会と、そこに投入される税金を収めている方々。じっさい学振の援助がなければ、翻訳というあまり評価されない仕事にこんなにたっぷり時間をかけることは不可能でした。でもお陰様で、自分で言うのもなんですが、日本の学術振興にひとつ寄与できる仕事ができたと思います(いままでちまちま書いてた論文や学会発表よりも、人々に資する効果はこっちのほうが大きいんじゃないか)。
勁草書房のページでは帯付きの画像や目次も見れます。 http://www.keisoshobo.co.jp/book/b109885.html
あまり装丁にお金かけられず紙とか帯とか色とか制限あるなかでは、けっこう装丁もがんばった(つもり)なので、できればその辺も見て欲しいところであります。カバー取ったとことかですね。
ちなみに装丁はwaonicaの森大和さんにお願いしました。
詳しい目次は別途こちらでアップしておきました。興味ある方はどうぞ。→ 分析美学入門詳細目次
あと、あとがきにも書いてありますように、原著のRobert Stecker (2010) Aesthetics and the Philosophy of Art, 2nd editionには誤植がたくさんあります。
原著もお読みになる方のために、誤植表をアップしておきます。
基本的に誤植発見ししだい著者に確認をとっておりましたので、Authorized versionといって良いかと。 → Aesthetics and the Philosophy of Art, Misprints
今後、宣伝も兼ねて、気が向いたらいろいろと解説ブログを書いていくつもりです。
ともあれご報告まで。
では。翻訳に関しても、誤植や誤訳、訳語のアドバイスなど、ご意見ご批判じゃんじゃかお寄せください。
※2013/06/01追記
すでにいくつか誤植が見つかりだしました。正誤表をupしておきます。
→ 『分析美学入門』正誤表
ちなみに、東大本郷書籍部では6/14金曜日まで勁草書房フェアをやってるらしく、勁草書房の本が二割引きで買えます。つまり『分析美学入門』がなんと4000円台で買える!どうぞご活用下さい。