昆虫亀

森功次(もりのりひで)の日記&業務報告です。

学会発表のスタイルについて

今回は発表形式について、考えたことを少し。

僕の配布資料が二日目昼には全部なくなりました。いち早く。
これは、内容うんぬんよりも、原稿全文スタイルってのが大きいと思います。


学会発表の時に、全文渡すスタイルがいいのか、レジュメスタイルがいいのか、PowerPointを使うべきか、このへんはいろんな意見があります。


僕は今回は全文渡しました。(そしてPowerPointは使ってません。)
哲学系の発表ではよくあるスタイル。美学ではまちまち。
僕は「複雑な内容が追える」「細かい議論がしやすい」「註で議論の補足ができる」などの理由から全文を渡すスタイルをとっています。
美学会などの専門が離れている人が多く来る学会では、口頭ですべてを伝えるのは無理と僕は思っています。
そもそも、俺そんなに流暢な日本語書けんし、滑舌が良いわけでもない。



でも、うちの教授は「全文渡すのは頭に残らないからキライ」と言います。
そして友人は、「全文渡されても、何が重要なのかつかめないからキライ」と言います。
このへんも一理あるっちゃある。
(現にうちの社長の発表はレジュメスタイルだったが、内容はよく理解できた。正直このへんはもう職人技なんで、あんま参考にはならん。目指すべきだけど。)


ただ、今回分かったのは、全文配ると、発表聞きにこれなかった人にも自分の内容を伝えれると言うメリットがあるということです。
全文配ると、他の部屋にいってた人、当日は来なかった人などが、原稿持ってってくれます。
その全員がちゃんと読んでくれるかは分かりませんが、何割かの人は読んでくれるでしょう。そして僕の研究内容・成果を知ってくれるはず。
目次と引用だけ配る人、大して内容に踏み込んでないレジュメのひとにはこれは無理です。
発表後に来て目次だけの配布資料もってくひとは、まずいません。
マニアだけ。山羊?


今回、「発表はレジュメで、発表後に全文プリントの原稿を置いておく」という人もいたらしいです。「国連演説かよ!」って思ったけど、これはなかなか良いことだと思いました。




個人的には、目次と引用だけとか、引用だけとかの発表は俺はキライです。
自分、頭悪いんで。
ちょっとでも内容を追えなくなると、もうあぼーん
むりむりむりむり!かたつむりよ!ってなっちゃうことが今回の学会でもしばしばありました。
つーか、発表者の発音がパーフェクトで、かつ相手も理解する能力、体力、知性を兼ね備えているという理想的状況じゃないと、口頭だけって無理じゃね?
そもそも学会って、そんなにみんな元気じゃないよ!(←ここ重要)
夜行バス明けのやつとかいるし、二日目三日目は寝不足・二日酔いのやつとかもいるじゃん!午後イチとか、昼飯食ってモー眠いブーってときもあるじゃん!
(ちなみに一緒にいった奴は、二日目午前中は宿で吐いてました。ばーか。)
みんな元気で頭脳明晰!ってのは机上の空論でしかありません。イデア界の話。



あとたまに、資源のムダとかいう奴いるけど、アホかって思う。
紙ケチったせいで内容伝わらんでどーする。そこでエコって、それ頑張る所?





素晴らしいレジュメ、もしくは全文くれ。
異論・反論は認める。