創られた「日本の心」神話 「演歌」をめぐる戦後大衆音楽史 (光文社新書) 輪島 裕介 光文社 2010-10-15 売り上げランキング : 34668 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
いやー、いろいろ感想とか解説とか書きたいんですけど、ネタバレになってもアレだし、下手なレジュメつくるよりも本自体読んだほうがたぶん面白いんで、詳しく知りたい人は、本(買って)読んでください。
個人的に面白いと思った記述は引用してますけど、本文中にはもっと面白い分析がワンサカあります。
第一部 レコード歌謡の歴史と明治・大正期の演歌
第一章 近代日本大衆音楽史を三つに分ける
第一期 レコード会社専属制度の時代
そもそも「歌謡曲」という呼称自体、レコード歌謡を放送するにあたって「流行歌」の卑属的な含意を嫌った日本放送協会が使い始めたものです。(p.28)
第二期 フリーランス職業作家の時代
第三期 「J-POP」以降
「演歌」という言葉を安易に使ってしまうと、レコード歌謡史の全体的な動きが見えなくなってしまう(p.44)
GS以後のフリーランス作家の時代に入り、それ以前のスタイルが「時代遅れ」で「年寄り向け」のように思われはじめたときに、そのような「古いタイプの歌」と目されたものを新たにジャンル化したのが「演歌」なのです。(p.46)
第二章 明治・大正期の「演歌】
「演歌」という言葉自体の出現[は]明治時代に遡る……。一方、現在の意味での大衆的なレコード歌謡ジャンルとしての「演歌」の用法は、1960年代後半に現れ、1970年前後に定着(p.49)
とりあえず、ここまで。
まだ続きます。