昆虫亀

森功次(もりのりひで)の日記&業務報告です。

ドゥルーズ『感覚の論理学』、新旧訳の図版番号対応表つくりました。

2月に出てたフランシス・ベーコンのLogique de la sensationの新訳をようやく確認。


ジル・ドゥルーズ『フランシス・ベーコン 感覚の論理学』宇野邦一訳


訳は山縣訳よりも(少なくとも日本語としては)だいぶ読みやすくなってるが、残念なことに図版が大幅に削られてる。
もちろんその分お値段が安くなってるので、まぁしょうがないといえばしょうがないのだが、ただやはりこの著作が、個々の作品にきちんと気を払いながら書かれた本であることを考えると、図版が参照できなくなっているのは、痛い。
昔の山縣訳は図版をドーンと盛り込んだおかげでかなり高価な本になっていたのだが、元の絵をを参照しつつドゥルーズの議論を追える、よい作りになっていた(実際にはほとんどの図版は白黒化されていたのだが、それでも絵の構図や雰囲気はかなりつかむことが出来た)。あの読書経験が失われるのはもったいないなあ、しょうがない山縣訳の図版と突き合わせながら新訳読むか、、、、

ジル・ドゥルーズ『感覚の論理 画家フランシス・ベーコン論』山県煕訳



と思ったら、旧訳と新訳で作品リストの順番が変わっていて、図版番号もバラバラになってるー!
これだと旧訳の図版と突き合わせながら読めない。くそう。




という旨のことを思いましたので、対応表つくりました。
以下、山縣版(旧)−宇野版(新)、(旧)−(新) という並びになってます。



旧-新   旧-新
80-#1   #1-23
#7-#2   #2-17
30-#3   #3-64
#8-#4   #4-37
11-#5   #5-66
#6-#6   #6-#6
52-#7   #7-#2
12-#8   #8-#4
13-#9   #9-72
62-10   10-56
59-11   11-#5
41-12   12-#8
60-13   13-#9
15-14   14-60
16-15   15-14
54-16   16-15
#2-17   17-61
81-18   18-57
57-19   19-55
48-20   20-43
49-21   21-59
65-22   22-62
#1-23   23-81
55-24   24-44
43-25   25-38
51-26   26-80
45-27   27-79
44-28   28-65
56-29   29-73
66-30   30-#3
37-31   31-45
79-32   32-67
82-33   33-39
74-34   34-36
58-35   35-51
34-36   36-52
#4-37   37-31
25-38   38-82
33-39   39-77
67-40   40-78
68-41   41-12
63-42   42-47
20-43   43-25
24-44   44-28
31-45   45-27
61-46   46-58
42-47   47-63
71-48   48-20
75-49   49-21
69-50   50-75
35-51   51-26
36-52   52-#7
53-53   53-53
72-54   54-16
19-55   55-24
10-56   56-29
18-57   57-19
46-58   58-35
21-59   59-11
14-60   60-13
17-61   61-46
22-62   62-10
47-63   63-42
#3-64   64-68
28-65   65-22
#5-66   66-30
32-67   67-40
64-68   68-41
76-69   69-50
70-70   70-70
73-71   71-48
#9-72   72-54
29-73   73-71
78-74   74-34
50-75   75-49
77-76   76-69
39-77   77-76
40-78   78-74
27-79   79-32
26-80   80-#1
23-81   81-18
38-82   82-33
92-83   83-86
93-84   84-88
94-85   85-95
83-86   86-89
91-87   87-90
84-88   88-91
86-89   89-93
87-90   90-94
88-91   91-87
95-92   92-83
89-93   93-84
90-94   94-85
85-95   95-92
96-96   96-96
97-97   97-97


フランスの哲学者たちは芸術を語るときにしばしば作家論に陥りがちなところがありますが、ドゥルーズのベーコン論はちゃんと作品に即している感じがして、そこはとても好感がもてます。図版とつきあわせながら読むと、ドゥルーズが各作品を細かく読み解いていることがよく解りますので、そういう意味でも、『感覚の論理学』はぜひ図版とつきあわせながら読むのをオススメします*1



*1:というか図版なしだとこの本何言ってるかよくわからない箇所多いと思うんだけど、みんなどうやって読んでんの? ドゥルーズの難解な記述に振り回されるのが好きな人はそれでもいいと思うんだけど、ちゃんと理解しようと思うのであれば図版なしとかありえんだろ。