昆虫亀

森功次(もりのりひで)の日記&業務報告です。

分析美学を学ぶ人のために、邦語文献リーディングリスト(随時更新中)

5年前に、「日本語で読める分析美学」というエントリで文献リストを作ってたんですけど、その後いろいろと文献も出てきたし、そろそろ更新しようかなーと思って「邦語文献リーディングリスト2018年版」をつくりました。※その後、適宜更新しています。

こちらに公開しておきます。年末年始の読書用にもどうぞ。


 pdf版 
 word版



以下、いくつか注意点を。

  • 想定ターゲット層は「哲学・美学・表象文化論あたりを専門とする学部生」です。
  • この文献リストは、来年度の慶應義塾大学での授業向けにつくったものです。全部で13の大項目を立てていますが、どういう項目を立てるかは私の授業内容に合わせて決めています。つまり、このリストで分析美学の全領域をカバーしているわけではありません。たとえば「ポピュラーアートの哲学」とか「ゲームの美学」とかそのあたりの項目は立ってないです。(別の人がやる授業では、また別の項目が選ばれるでしょうし、各項目での選書リストも変わるでしょう)。
  • 各項目の選書リストの後に、そのトピックでよく議論される問題をつけました。どの項目に手を出すかを決めるにあたって、参考にしてください。文献を読み進めるさいも、こういう問題に「自分ならどう答えるかなー」と考えながら読み進めるとよいでしょう。
  • pdf版とword版があります。自分の授業に合わせて作り直したいひとは、word版を利用してつくりかえるといいかと。


リストつくってみて改めて思いましたが、5年前と比べるとだいぶ日本語で読める文献も増えましたね。
前作ったリストと比べると、学問の進展がよくわかると思います。
あとこのリストに並んでいる多くの論文は、pdfを無料ダウンロードできる状態になっています。
日本は学術論文のオープン化が進んでいるので、この辺はいいことですよね。
ほんとはみんな博論もリポジトリ公開すべきなんだよ……。



ちなみに、慶応の非常勤は来年度で終わりの予定です 2020年度も継続で依頼されました 引き続き2024年度まで継続予定です(慶応での授業は9年目に突入します)。これまでは講読スタイルの授業でやってきたけど、来年は最後なので、「分析美学概論」という講義形式の授業でやるつもり。三田キャンパスで木曜2限の予定です。外部聴講したいひとはアレしてください。外部聴講は毎年数人います。シラバス慶應のページから見れます。2022年度からは対面・オンラインの半々の形式でやっています。同じく三田で木曜2限。あつかうトピックはほぼ同じですが、内容は適宜アップデートしています。



あと、ネタバレワークショップの事後エントリも書かないといけないんだけど、、、それはまた今度。